7つの習慣の「パラダイム」の意味とは?パラダイムシフトが起きるとはどういうことでしょうか。
パラダイムと原則についての関係を理解して、安定や存続、幸福へ向かう考え方の基本を確認しましょう。
パラダイムとは
パラダイムとは簡単にいうと「物事の見方」です。
物を見るとき、人を見るとき、出来事を見るとき、私たちは「あるがまま」を見ているのではなく、「私たちのあるがまま」というレンズを通して見ているのです。
パラダイムは「思い込み」とも言えます。私たちは自分が信じている思い込みで、物事を見て判断しています。
今までの経験や、親や学校で教えられたこと、社会通念、常識だと思っていることなど、様々なフィルターがかかった状態で、物事をあるがままに見れていないのです。
パラダイムシフトとは
パラダイムシフトとは古い考えや伝統など、古いパラダイムとの決別することです。一方の方向からの物の見方が、別の方向からの見方に移行することです。
パラダイムシフトによって、それまでの常識は違っていて、新たな事がわかったり、革命が起きる事があります。
例えば、昔は地球はまっ平、平面的だと信じられていた事が、実は違って地球は丸い球体状である、とわかったことは常識が変わった出来事だったわけですから、パラダイムシフトが起きたということです。
コヴィ博士は、アメリカ合衆国の建国をパラダイムシフトの結果と言っています。それまでの国家は、絶対君主制、王権神授説が当たり前だったのです。それが新しいパラダイムである民主国家が現れたわけです。
「人民の、人民による、人民のための政治」は古いパラダイムと決別して、新しいパラダイムが登場した、パラダイムシフトということです。
日常の生活の中で、小さなパラダイムシフトもあると思います。例を挙げると、初対面で話したことはないけど、なぜか見た目だけで「なんかあの人好きじゃない」と思っていた人が、何かの機会で話してみるとすごく良い人だとわかり好感を持った、あるいは友人になった、ということも小さなパラダイムシフトではないでしょうか。
思い込みだけで終わっていたら、素晴らしい事実を知る機会を逃していたのです。
パラダイムシフトはプラス変化だけとは限らない
パラダイムシフトは良いことばかりではない、とコヴィ博士はいいます。
人格主義から個性主義へのパラダイムシフトが起きていたように、マイナスに働くパラダイムシフトもあるわけです。
パラダイムと原則について
原則は破ることのできない自然の法則です。原則を破ろうとすれば自分自身が破れるだけ、と書かれているように、自分が幸福や成功を得られない結果になります。
自分のパラダイムで見ている世界は、現実の通りを見ているのではなく、あくまで「主観的なものの見方を通して見た現実」です。
客観的な現実は原則で成り立っていて、それは変える事ができないのです。変える事ができないので、自分のパラダイムの方を原則に寄せていく、近づけていき、客観的な現実が見えるようにしていく必要があります。
人々が原則を理解し従う事が、その社会の存続と安定へ向かうことを決めているのです。確かに、隣あう国が争い合うのも、それぞれが自分のパラダイムで現実を見ていて「向こうが悪い」「向こうが変わるべきだ」と両方が思い込んでいて、いがみ合っています。原則に沿っていないから安定した関係に落ち着けないわけです。
コヴィ博士の定義する原則は、人間の条件、良心、自覚の一部になっているもの、必ず全ての人間の内面に存在していると言います。