日本の通信制大学に3年次編入した海外在住社会人の現実と感想

通信制大学3年編入 社会人 感想 通信制大学で社会人が心理学を学ぶ

海外在住フリーランスで仕事をしながら日本の大学生をやってます。大学の通信学部は全てオンラインでOKかと思っていたのですが、そうでもない部分もありました。

事前にあまり詳しいことは知らず、なんとかなるだろうと編入しましたが、思ったより大変だったことと、大変じゃなかったことがあるので書き残しておきたいと思います。

大学の通信教育部の3年に編入した

2022年の春、日本の大学の通信教育部3年に編入しました。予定では2024年の春に修了したい予定です。

さすがに今から4年間大学に行くのはキツいな〜と思ったんですが、編入できて2年でイイなら、コロナの大騒ぎもあっという間に2年過ぎたし、通信なら気軽だしやってみよう〜と思ったからです。

私は大学を2年で中退してるんですが、その後に短大を卒業したので、その卒業証書と入学希望理由の作文を送れば3年からの編入ができました。特に試験はなかったです。

費用は安いのか?

費用は20万か30万円くらい払いました。これは入学金と3年次に必要な年間費用でした。4年次はもっと安くなります。

毎月2〜3万くらいと考えれば、社会人の学びの投資としては悪くないか〜と思いました。まだ、実際の全貌を理解してなかったので。

完全オンラインで完結するのか?

通信大学社会人3年編入

通信で海外からでもOKということで編入してみたんですが、確かに大学に行く必要はないのでオンラインで大体のことが済みます。

ただし、入学のための書類はオンラインでの提出はできず郵送受付のみ入金はオンラインバンクからの送金じゃダメ、全ての手続きがオンラインでは完結しませんでした。今時そんなバカな…と目を疑いましたが、ダメだとなってるので仕方なく実家の親に頼み、私から親へ送金して、そのお金と指定の用紙を持って郵便局に行ってもらいました。書類はPDFをコンビニプリントに登録して、それを親にファミマで印刷して郵送してもらいました。

授業に必要な教科書は?

大学通信学部 教科書

通信学部でオンラインシステムを使うとなっていたので教材もデジタルかと思っていたのですが、大学から自分の日本の住所(実家)に教科書が送られてきました。

教科書は自分が選択する科目のものを電子書籍で買えるのかと思い込んでたのですが、調べてもどの教科書もkindle版がなく、普通の本屋では売ってない(その大学の教授が書いた)ような本でした。

したがって、私は海外に住んでいるので、入学金を払った後、大学から実家に教科書が配送され、それを受け取った実家の家族が私にEMSで海外発送する、という段取りで、実際に教科書を受け取ったのは5月下旬でした。海外在住者は教科書の受け取りタイミングによりますが、私の場合、実際に受講が始められるのは6月となりました。

ライブや動画で講義が受けられるのか?

大学の通信というと、てっきり教授の講義が映像で見られるもんだとばかり思っていたのですが、私が今学生をしている大学は、ほぼ映像がありません。どう勉強するのかというと、送付された教科書を読み、章ごとにオンラインテストがあるのでそれを受けます。章ごとに合格すると、最後に学科試験があり、それを合格すると単位が獲得できます。

映像で講義があるのはごく一部で、それはライブ映像ではなくアーカイブ映像ですが、別料金を払うと見れます。映像が見たければ教科により1.5万円くらい払います。それもいつでも見られるわけではなく、申し込み期間、支払期間、映像が見られる期間と決まっているので、その期間内に手続きが必要です。私はタイミングを逃して映像は見てません。

放送大学のようなイメージを持ち過ぎていたのか、または、「Coursera」という海外の大学の講義映像が見られるサイトを利用したことがあったので、そのようなものが定番だと私が勝手に思っていたからから、この部分は自分の情報不足でした。今私が受講している大学は、基本的に、本を読んでテストを受ける、それだけです。映像は別料金で期間限定。

実際にやってみてどうだったか

実際に勉強し始めて、この大学の通信生専用のサイトを利用し始めて、メリットもデメリットもあるなという感じです。私の場合は自分で本を読んでオンラインのテストを受けるだけ、というのはハードルが低くて良いっちゃ良いんですが、教授の話を聴けないんだったら高等教育機関である大学っていうバリューは微妙な気もします。

通信の人でも、一部大学に出席して学べる教科もあり、別料金を払う必要がありますが、それに出た方が課題(実験)を1人でやるよりはラクだという話もありました。社会人が出席できるよう週末だけにまとめて開講があります。私はこの授業は利用しませんでしたが、来年は利用しようかと考えています。

自己責任と言ってしまえば全てなんですが、大学の手続きシステムも通信学生用のサイトも古い感じがして、お世辞にも使いやすいとはいえないです(レガシーすぎる)。ネットやパソコン操作に苦手意識がある人にはしんどいだろうなぁと想像します。誰にでもわかりやすい、使いやすい環境ではないので慣れるまで少しストレスはあるかと思います。

始める前に知っておいたら良かったこと

通信制大学3年編入 社会人 感想

始める前に見られる資料は全て目を通していたつもりですが、それでもいまいち事前に全体像が把握できませんでした。大学が出している資料は何ページものPDFがありますが、これが教育機関のスタンダードなのか、まぁわかりにくい・・・。自分がアホなのか、日本語が理解できないのか、絶望的な気持ちになるくらいです。そして事務局と個別で面談できる機会に質問すると、「全部資料に書いてある」と言い返されるので、あぁぁすみません、となります。

  • 単位を取るのは全部オンラインだけで自分1人で完結しようと思えばできる(ただし実験の科目は大変)
  • 大学へ出席して学べる教科も一部ある(その場で仲間と一気に実験が進められるのでイイらしい)※別料金
  • 映像で受講できる教科は限られているし、期間が限られる ※別料金
  • レポートは提出して戻ってくるまでに時間がかかるので、早めにスタートするのが良い

通信制大学に3年次編入した感想まとめ

通信制の大学、志高く始めても挫折する人も結構いるのではないかなぁと思います。自分の場合は、途中で引っ越しがあったり、イレギュラーがいろいろありスケジュール通り進めるのができない時がありました。無理せず、秋入学という手もあったな、と思うのは後からの祭り。春夏は忙しい、という方は秋入学の選択も良いのではないでしょうか。

■思ったより大変だったことと

  • 仕事をしながらとなるとスケジューリングが命です。とにかく翌年2月までに単位を取るために逆算して作戦を立てねばなりません。
  • 映像の授業や大学に直接行く授業を取りたい場合は、申込と入金の期間がタイトに決められているので、それを逃さないよう気をつけます。私は全てタイミングを逃し活用できませんでした。
  • 基本的に自分で管理しない限り、通知も何もないので、そのスケジュール管理、確認と実行力にかかってると思います。仕事で疲れていると、すぐに勉強も滞り、あっという間に時間が過ぎます。誰も声はかけてくれません。

■思ったより大変じゃなかったこと

  • 本を読んでオンラインのテストを受けるだけで単位が取れる教科は、思ったより簡単です。テストは選択肢から選ぶタイプなので、難しくありません。

正直な感想としては、勉強している内容自体はとても興味深いですし楽しいです。しかし、大学のシステムの古さ、映像は別料金なんかい、と思うと、もうちょっと料金を下げるかサイトを改善して欲しいです。まぁ、お金払って強制力をもらって勉強してる、っていうことかなと思います。

他人にも今自分が受講している大学の通信学部をおすすめするかと言われると、すごくやりたいんならやってもイイと思うけど、他の大学もしっかり比較してみたほうがいいよ、と言います。強制力がなくても自分で学べる人や、特に資格が必要とかじゃなければ、他の選択肢でもいいかなと思います。

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