英語が世界の共通語として認識されているのに続いて、話す人口が多いことで注目されるのがスペイン語と中国語。
実際にスペイン語を使う国は何カ国?話す人口はどれくらいいるのでしょうか。
スペイン語を勉強するのは簡単なのか、メリット・デメリットをまとめました。
スペイン語を使う国は何カ国?
スペイン語はスペインだけでなく、英語のように多くの国で使用されていることが特徴。
21の国と地域で公用語として使われています。主に南アメリカで広く使われている言語で、メキシコやコロンビアはスペインよりも人口が多いほど。
国・地域 | 人口(2014年) |
メキシコ | 120,286,655 |
コロンビア | 48,400,388 |
スペイン | 47,737,941 |
アルゼンチン | 43,024,374 |
ペルー | 30,147,935 |
ベネズエラ | 28,868,486 |
チリ | 17,363,894 |
エクアドル | 15,654,411 |
ガテマラ | 14,647,083 |
キューバ | 11,047,251 |
ボリビア | 10,631,486 |
ドミニカ共和国 | 10,349,741 |
ホンデュラス | 8,598,561 |
パラグアイ | 6,703,860 |
エルサルバドル | 6,125,512 |
ニカラグア | 5,848,641 |
コスタリカ | 4,755,234 |
プエルトリコ | 3,620,897 |
パナマ | 3,608,431 |
ウルグアイ | 3,332,972 |
赤道ギニア共和国 | 1,722,254 |
Total 21(国・地域) | 442,476,007 |
スペイン以外にも、ラテンアメリカに興味がある、旅行で行く、ビジネスで関わりがある、などきっかけがある人にはスペイン語は大きなベネフィットとなりますね。
英語はイギリス領土だった国が主に公用語なので、ケニアやスーダンなどのアフリカ諸国、アジアではシンガポールやフィリピンで主に使われています。
2014年現在、58の国と21の地域が英語を公用語としている。
英語の次に学ぶのによく比較されるスペイン語と中国語。
欧米では学校での外国語でスペイン語を学ぶ人が多いといいますが、中国経済の大きさから大人になって中国語を学ぶ人も確実に増えていることでしょう。
中国語(標準語=北京語)は、中国自体の人口が世界一多いので話されている人口は多いですが、中国語(北京語)が話されている国の数でいうと英語・スペイン語より少なくなります。中国の南西部、台湾、シンガポールとわずか3つの地域になります。香港やマカオは主に広東語が使われているので標準語の北京語ではないのです。
中国とビジネスで関わりがある、留学するなど目的がある場合は世界一の人口の言語を学ぶのは大きな利点となるのは明白です。南アメリカやヨーロッパでのビジネスや留学などではスペイン語が役立つと言えます。
スペイン語を話す人口
スペイン語が英語の次に学ぶべきとよく言われるのには、話されている人口の多さがあります。
世界の人口は2019年現在、約77億人と言われていて、その中でスペイン語をネイティブレベルで話す人は約4億8千万人。英語のネイティブスピーカーは約3億6千万人と言われているので、
スペイン語人口>英語人口というわけです。
欧米で第二外国語としてスペイン語を学ぶ人も多く、ネイティブ以外にも約7500万人が話せる人がいると言われていて、公用語の国の人でなくても通じる人が多いということもあります。
つまり、5億人以上の人がスペイン語を話すわけです。日本の人口は約1億2600万人(2019年時点)。日本の全人口の4倍も話す人がいるんですね。
スペイン語にまつわるニュースで驚いたのが、米国にはスペイン人口(約4700万人)よりも多くのスペイン語を話す人口がいるということです。
米でスペイン語が話せるのは計約5260万人。このうち約4100万人が母国語、残る約1160万人が英語とスペイン語の両方を話せるバイリンガルだ。
古くからスペイン人が入植し、伝統的に中南米系が多いニューメキシコ州が1位で47%。続いてメキシコに隣接するカリフォルニア州とテキサス州がともに38%で同率2位。
意外にも、ニューヨーカーの18%、アラスカ州民の6%がスペイン語を話すことが明らかになり、欧米の関係者を驚かせた。
引用:https://www.sankeibiz.jp/express/news/150708/exd1507080000001-n2.htm
もちろん英語はネイティブ以外に話す人がダントツ多いので、ネイティブ以外の話す人も含むとおよそ15億人が話す人口とされています。
中国語のネイティブ人口は(標準語=北京語/Mandarin Chinese)ネイティブ約9億人とされ、
ネイティブに話す人口は中国語>スペイン語>英語というランキングになるわけです。
中国の人口はざっくり13億とすると、70%は北京語ですがその他30%は広東語、上海語など異なるの言葉で北京語は話せないと報じられていたのも驚きでした。発音が異なるため、中国語ネイティブであっても意思疎通ができない場面が少なからずあるそうです。
中国語(北京語)はネイティブ以外も含むとおよそ11億人、ネイティブ以外に話す人口は英語>中国語>スペイン語というランキングになるわけです。
スペイン語を勉強する利点・メリット・長所
これまででわかるように、スペイン語を勉強する利点は何と言っても世界で多く話されている言語だから。スペイン語ができて損はないでしょう。
ネイティブに話す人口は中国語>スペイン語>英語
ネイティブ以外に話す人口は英語>中国語>スペイン語
スペイン語を勉強するのに簡単といえば発音。
ローマ字読みでほとんどOKなので、日本人にとっては英語より確実に発音は簡単です。英語は読み書きができても、発音がネックになり会話で通じにくいことがありますが、スペイン語は見たままローマ字読みなので簡単と言えます。
例えば「お気に入り」の英語はfavorite「フェイバリット」ですが、
スペイン語ではfavorito「ファボリト」と発音します。見たままローマ字読みですね。
さらに語彙も、英語をすでに学んだ人には学ぶのが簡単と言われている点です。
名詞や形容詞など英語と似た言葉が多いのです。先ほどのfavoritoもほとんど英語のfavoriteとそっくり。「難しい」の英語difficultは、スペイン語ではdificil。
発音や一部のスペルをスペイン語に対応するだけで良いので、日本語→英語を学んだ後では、スペイン語は学びやすいと言えます。
また、スペイン語はポルトガル語、イタリア語と似ている点が多いので、スペイン語ができるとポルトガル語圏、イタリア語圏でもメリットとなるでしょう。
スペイン語を勉強していると就職・ビジネス上でも役立つことはあるでしょう。現在では英語ができることは当然となってきているので、「英語+α」が求められていると言えます。
英語以外にスペイン語ができれば、ビジネスチャンスも広がると考えていいでしょう。
スペイン語圏で人口が一番多いメキシコは2050年にはGDPの世界順位で日本を追い抜くと予測されています。(2014年時点で日本は4位、メキシコは11位 参照:
“中南米随一の経済大国”であるメキシコでは、2011年464社だった日本企業が、2013年には679社、現在は900社にも上ると言われています!
実は、メキシコは今「ニューデトロイト」と呼ばれ、世界中の自動車会社が投資しています。それは日本も例外ではなく、日産が約2400億円、マツダが約790億円、ホンダが約1300億円、トヨタが約1500億円と、国内有数の自動車メーカーが軒並みメキシコに投資しているのです。
引用:https://tabippo.net/spanish3/
スペイン語圏の経済成長に日本企業も影響を受けているんですね。
また、スペイン語に限ったことではありませんが、外国語を学ぶメリットとして健康効果・脳に良い、というのも嬉しい長所ではないでしょうか。
脳に関して言えば、外国語の学習はアルツハイマー病や認知症の予防になるか、発症を4.5年遅らせることができます。これは最も効果のある薬でも6〜12か月しか症状を遅らせることがないのに比べるとはるかに強力です。
引用:https://www.lifehacker.jp/2015/11/151111foreign_languages.html
スペイン語の勉強で難点・デメリット・短所
新たな言語を習得するのは、メリットがたくさんですが、あえてデメリットと言えば時間を必要とすることでしょうか。毎日30分であれ、コツコツと時間をとって勉強していくことは避けられません。
スペイン語の勉強で難点は、日本語・英語にはない男性名詞・女性名詞がある点でしょう。
女性名詞:la musica (音楽)、la cultura(文化)
男性名詞:el padre(父)、el trabajo(仕事)
など・・・
英語で言うa、theの冠詞を名詞の性別によってel、laと変えないといけないので、覚える必要があります。
あとは動詞の変化が英語より多い点も慣れるまでは難しく感じるでしょう。
英語とスペイン語の動詞「話す」の活用を比べると・・・
I speak
you speak
he/she speaks
we speak
they speak
と、英語ではhe/sheの時にsをつけるくらいでそんに大きな変化はありません。
スペイン語では・・・
Yo hablo
Tu hablas
El/Ella habla
Nosotros hablamos
Ellos/Ellas hablan
となるので、主語ごとに動詞の語尾が変化します。
英語と比べると「うっ・・・多い」と最初は思うでしょう。しかし規則性があるので、理解すれば難しくはありません。
第二外国語でスペイン語がおすすめ・簡単な理由
大学で選ぶ第二外国語では中国語、韓国語、フランス語、ドイツ語、スペイン語などがありますが、スペイン語がおすすめな理由をまとめると、
・ネイティブに話す人口は中国語>スペイン語>英語
・英語を学んだ後ではスペイン語を勉強するのは簡単
・南米やアメリカでのビジネスチャンスが広がる(就職に有利)
アメリカでは2050年までに英語と並んでスペイン語も公用語レベルになるのでは、と言われているほどの国際言語です。
海外に行かない人でも訪日外国人が年々増加しているので、スペイン語を学習する意義は大きいでしょう。
スペイン語を勉強する利点まとめ
・ネイティブに話す人口は世界で2番目に多い!
・英語よりも発音が簡単!
・英語の次に学ぶには語彙も似ているので習得しやすい
・米国・南米の経済発展に伴いビジネスチャンスアップ
・スペイン・ラテンアメリカの人と仲良くなれる
・語学学習は脳に良い効果をもたらす