行動分析学の用語、デッドマンテスト(Dead Man Test)が、キャッチーなネーミングでおもしろい、かつ、具体的な目標を立てる上で実用的な考え方だと思いました。
Dead Man Test(死人テスト)とは
デッドマンテストはアメリカの心理学者 Lindsley が提唱した概念で、死人にできることは行動ではない、すなわち、行動目標を言語化する時には「死人にはできない活動」で言い表さないといけないということです。
これ、なんだか、自分は思い当たる節があったのですが、「余計なことを言わない」とか「意味もなく泣かないようになりたい」とか、私は言っていたのですが、これって死人でもできることだなと。言わない、泣かない、って死んでてもできますもんね。
私が読んだ例には、「不登校」がありました。「不登校」は、「登校しないこと」を表す状態であり、行動ではない。だって死人も「登校しないこと」はできますもんね。
だから、行動の目標を立てる時には、「〜しない」はデッドマンでもできちゃうのでNGなのです。デッドマンができないことに言い換えないといけない、とのことです。
「〜しない」を死人ができない活動に言い換える
不登校の場合だと「登校しない」ではなくて、死体ができないことに言い換えると行動目標になる。ということは、朝起きれるようになる、早寝する、学校の門まで歩いてみる、とかスモールステップにアクションを分けると行動目標になるということだと理解したのですが。
私の「余計なことを言わない」をデッドマンができないことに言い換えるとなんでしょう。これは認知が歪んでネガティブな自動思考がすっかり身についてる自分には容易なことではありません。「人が話し終えるまで聞く」でしょうか。「相手が言ったこと共感を示すだけに留める」でしょうか。難儀です。
「〜しない」を自分で自分に言った時には、デッドマンテストを思い出そうと思います。
参考文献
宮下照子・免田 賢(2007), 心行動療法入門, 109