インド映画『RRR』を2人の友人からすすめられ、Netflixで観たら、いろいろ予想外すぎて面白かったです。インドの歴史背景がベースとなり英国人が悪役、家族、友情、ロマンスも描かれた盛り沢山なストーリー。アクションとファンタジーも合わさった映画です。そして歌とダンスシーンが話題のようですが、私はそれは笑ってしまったのですが、いろんな意味で衝撃を受けて楽しめる作品だと思います。
RRRはハラハラ、深刻、笑いで感情が忙しい映画
インドがイギリス植民地だった時の話で、英国人が「インド人の命は弾丸1個より低い」という認識を体現する、かなり残忍な描写も出てきます・・・が、間に挟まれるアクションシーンが現実離れした相当ぶっ飛んだ設定なので、悲しい気持ちで観るのか「ありえんし〜〜」と笑うのか、感情が忙しかったです。
RRRをすすめてくれた友人は「洗濯機に放り込まれたみたいになる」と言っていて、観る前は「なんのこっちゃ?」だったんですが、観た後は「わかるわ〜」です。
家族を殺されたり、拷問受けたり、ものすごい悲しい話と、めちゃめちゃ歌って踊るシーンが共存する映画なのです。
もはやアクションシーンで「CGがリアルじゃない」とか、そんなことは全くもってどうでも良いのです。ものすごいスピードで場面が展開していき、多くの場面が1.5倍速?みたいなリズム感です。
今のハリウッド映画にはない作品
映画制作関係者が話すFilm CourageというYoutubeでは「ハリウッド映画もRRRと同じくらい良くなってくれたらいいのに」と語られてます。この動画でライターのChris Goreは、「RRRを9回観た」と言っていて、RRRの監督SS Rajamouli(エスエス・ラージャマウリ)のことを称賛しています。
無茶苦茶なアクション&ファンタジーはありますが、基本は史実に基づいたストーリーであり、主人公も実在の人物をモデルにしているとか。
植民地支配の暗い歴史を見事にダンスやロマンスや友情と絡めてエンターテイメントに昇華できているからこそ、多くの観客を惹きつけたのかなと思います。
監督のSS Rajamouli氏は、マーベル映画を手掛けたらいいのに!と言われたことがあるそうですが、断固としてインドの人々のための映画を作ると言っているそうです。
RRRはボリウッド映画ではない
インドのボリウッド映画は有名ですが、RRRはボリウッド映画ではないそうです。ボリウッドはムンバイ(Mumbai)を中心に製作された、ヒンディー語映画の総称を指します。
RRRはトリウッド映画だそうです。インドのテランガーナ州(Telangana)に拠点としてテルグ語で製作された映画は「トリウッド」と呼ばれます。
民族も言語も多数ある国ですから、RRR映画をボリウッド映画だとうっかり言ったら、ムッとする人もいるかもしれないので知っておいてよかったと思いました。
ちなみにこの映画インド映画史上最大の製作費だったとか。RRRはアクションシーンが多いですが、てっきりCGだらけかと思いきや、2000人のエキストラを使って、リアルな人間でファイトシーンを撮ったというから驚きです。
RRR映画は日本でめちゃめちゃ観られているらしい
#RRRinJAPAN 🇮🇳 🤝 🇯🇵
Now JAPAN is the HIGHEST GROSSING overseas country for #RRRmovie
Thanks you japan 🥰
ありがとう日本Note: USA+CANADA = NA ($15.1M)#RRR @RRRMovie pic.twitter.com/P3d2m5bGPK
— Cinema Circuit (@Cinema_Circuit) May 2, 2023
友人情報によると、RRRは日本で、世界一興行収入をあげてるらしいです。日本人の熱狂っぷりおそるべし。
私はNetflixで観ましたが、日本ではまだストリーミングで観れないそうで、かつ2022年の映画にもかかわらず、まだ映画館で見れるとか。
中国ではまだ公開されていないようです。公開されたら大ヒットになるのか、日本人が悪役になった中国版のRRRが作られたりするのかな、なんてお思いました。
感想まとめ
RRRは3時間もあるインドのトリウッド映画です。それでも何回も見る人たちがいるのだからすごいことです。
主人公2人のムキムキボディ、アクション、友情に胸を揺さぶられます。
インドの女優さんたちが超絶お美しいです。
植民地支配側のイギリス人には嫌悪感がムンムン湧きます。
植民地ってこういうことか、、、人の命は平等ではないのだな〜と実感させられます。
前知識ゼロで見ましたが、面白かったです。感動の最後、余韻に浸らせてもらう暇もなく、ダンスと歌が始まって、「待ってよ〜早いよ〜」と感情がついていきませんでした笑
映画は一つのアートでありエンターテイメントですが、このコンテンツによって、それまで興味のなかった人も含め、世界中の多くの人に、新たな視点を届けるというのはパワフルだなと思いました。