科学的事実に基づく効率的に覚える方法【効果的な暗記術・長期記憶に残る勉強法】

効率的な記憶術 学び

覚えようとしないでサクサクと数をこなすだけ効率的に記憶できる学習法、が本当にあるのだそう。

そんな都合の良い話、なんだか「ラクに一瞬で記憶力アップ!最強の勉強法」みたいな怪しい教材のようですが、違います。この効率的な学習法は、内閣府によるビッグデータ・AIを活用した学習支援技術開発の支援を受けて、大学で研究された勉強法です。

科学的に検証された効率的に記憶する方法、長期記憶に残る勉強法についてまとめます。

科学的に検証された効率的な勉強法

英単語や漢字、資格勉強など、なかなか覚えられずに学生・社会人が苦労する暗記。それが、確実に効率アップする勉強法が研究からわかっているのです。

効率的な勉強法について研究を発表されているのは国立岡山大学の寺澤孝文教授(心理学博士)。寺澤教授はこの知見を生かした教育システム「マイクロステップ・スタディ」を実現して文部科学大臣賞を受賞

寺澤教授の説明によると、例えば単語をたくさん記憶したい場合のポイントは、

  • 覚えるのに時間をかけてはダメ
  • 一生懸命覚えようとしないで、サクサクと、数をこなす
  • 1日の中で違う単語をたくさん、長期間の中で回数を繰り返す

どういうことなのか、寺澤教授の記憶の理論、やり方をくわしくみていきます。

一夜漬けと脳に定着する記憶の違い

まず、この効率的な勉強法は長期的に残り「実力」になるやり方で、一夜漬けの短期的な勉強とは異なります。

  • 一夜漬け=顕在記憶(すぐに消える)
  • 実力になる勉強=潜在記憶(積み重なり残る)

ドイツの心理学者エビングハウスが示した有名な「忘却曲線」があります。

下の図にあるように、24時間後には覚えたものの半分以上を忘れるというものです。すなわち、これが一夜漬けで覚えたものはすぐに忘れてしまう=実力にならないということを表しています。

エビングハウスの忘却曲線

例えば、自転車に乗れるようになるために練習する時を思い描いてください。最初は補助輪なしには進めないですが、一度乗れるようになると、しばらく乗らないことがあっても、再び乗る機会があれば、すんなり自転車をこぐことができます。それが意識していなくても残っている潜在記憶のようなもの。

潜在記憶はほぼ残り続けるので、そこが実力。潜在記憶を積み重ねていこう、というのが寺澤教授の脳に定着する勉強法です。

効率的な記憶法

①覚えるのに時間をかけてはダメ

英単語や漢字を覚えようとして、1つの単語をにらんで、何度も何度も繰り返し学習するのはNGです。

1つの単語にかける時間は数秒程度、2秒くらい。

②一生懸命覚えようとしないで、サクサクと、数をこなす

例えば100個の英単語を覚えようとして、1日に10個の単語を繰り返し反復学習して、覚えられたら次の10個に移る、というやりがちな方法。

これは非効率的でNGだそうです。

1日同じ英単語を繰り返し覚えるのは5回までは効果があるが、それ以上は成績につながる効果が出なかったそうです。つまり、1日6回以上反復してもムダなのです。

漢字の読み学習の場合は、「同じ漢字を1日2回以上繰り返しても、ほとんど効果を持たない」という結果が示されたそう。つまり、1日の中で同じ漢字を何度も繰り返し学習するのはムダな努力で、1日の時間はごくわずかに抑えて、それよりも数ヶ月の間に、何度か学習する機会を設けたほうが習得に効果的なのだそう。

③1日の中で違う単語をたくさん、長期間の中で回数を繰り返す

小中学生を対象とした調査から「かなり長い期間(例えば3カ月)の間に、まばらに学習するように学習スケジュールを組むと、トータルの学習時間は驚くほど短くても、実力レベルで習得できる」ことが明らかになっていると寺澤教授。

1日の中で同じことを反復して覚えようとするよりも、1日の時間はちょっとだけでも多くの語彙を見るだけの方が効率的に記憶に残るということになります。

× 短期的に集中で、何度も繰り返す
広い範囲を見流す方が効果的

そして、効率的に多くの単語を暗記するには、もう覚えたものは排除するのもコツとなります。すでに潜在記憶に定着したものは、復習しても時間のムダだから、繰り返さないのが効率的。

まとめ

効率的に覚えて長期的に記憶に残る学習法は、

  • 毎日広い範囲を短時間で見流す
  • 時間をかけずに、覚えようとはせずに、サクサクと数をこなす
  • 1日に同じ単語を繰り返すのは5回まで
  • 分散させて長期間の中で何度もやる

1日で数少ない単語を何度も繰り返しやらない(非効率!)

もっと詳しくは、記憶についての寺澤先生のお話の動画で。

参考:
高校生に気付かされた大変な事実
「人は一瞬見ただけのものをずっと覚えてる」と証明したくて。ある研究者が独自の教育システムを開発する理由

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